UD家電 みんなの声

開閉しやすいUD冷蔵庫:重いドアと探しにくさを解消する利用者の声

Tags: ユニバーサルデザイン, UD家電, 冷蔵庫, 高齢者, 障がい者, 生活支援

ユニバーサルデザイン冷蔵庫がもたらす暮らしの変化

日々の生活に欠かせない家電の一つに冷蔵庫があります。食品の保存はもちろん、調理の下準備や片付け、飲み物の出し入れなど、家族全員が日に何度も利用するものです。しかし、冷蔵庫のドアが重い、庫内の奥が見えにくい、手が届きにくいといった課題を抱える方も少なくありません。特に、加齢や身体的な特徴によって、これらの操作が負担となる場合があります。

ユニバーサルデザイン(UD)が施された冷蔵庫は、そうした「当たり前」の操作の中に潜む困難を解消し、より多くの人が無理なく、安心して使えるように工夫されています。ここでは、「UD家電 みんなの声」に寄せられた、UD冷蔵庫を実際に利用している方々の具体的な声や体験談をご紹介し、製品のUD性がどのように日々の暮らしに良い変化をもたらしているのかを見ていきます。

利用者の声:重いドアと探しにくさを解消するUDの工夫

さまざまな身体的特徴や生活状況を持つ利用者の方々から寄せられた声は、UD冷蔵庫がカタログスペックだけでは分からない、実際の生活空間でどのように役立っているかを教えてくれます。

「ドアの開け閉めが本当に楽になりました」

関節リウマチで指の力が弱くなってきた母のために、ドアが軽い力で開けられるというUD冷蔵庫を選びました。以前は冷蔵庫のドアを開けるのが億劫で、閉め忘れることもあったのですが、この冷蔵庫は少しの力でスムーズに開けられますし、閉め忘れ防止の機能もついていて安心です。取っ手の形状も握りやすく工夫されているようで、母も「これなら自分でできる」と喜んでいます。(50代女性、お母様のために購入)

この声にあるように、UD冷蔵庫にはドアの開閉アシスト機能や、軽い力で開けられる設計が採用されている製品があります。ドアの重さは製品によって異なりますが、UDに配慮されたモデルでは、力の弱い方や車椅子を利用している方でも無理なく開閉できるよう、適切なドアの重量設定や、開け始めをアシストする機能などが盛り込まれています。また、大きな取っ手や、どの位置でも手をかけやすい縦長の取っ手なども、握力の弱い方や様々な体格の方にとって使いやすい工夫です。

「庫内が明るく、奥の食品もすぐに見つかります」

以前使っていた冷蔵庫は、庫内灯が暗く、奥に入れたものがよく見えませんでした。期限が近い食品を見落としてしまうこともあり、困っていました。新しいUD冷蔵庫は、庫内全体が明るく照らされるように照明が配置されています。さらに、棚板の奥行きが浅めに設計されていたり、引き出しが奥までしっかり引き出せたりするので、何がどこにあるか一目で分かります。無駄なく食品を使い切れるようになったと感じています。(70代男性、一人暮らし)

庫内の見やすさは、食品管理の観点からも非常に重要です。UD冷蔵庫の中には、庫内灯の数を増やしたり、配置を工夫したりして、影ができにくく全体が明るく見えるように設計されているものがあります。また、棚板や引き出しの構造にも配慮が見られます。手前だけでなく奥に置いたものも取り出しやすく、見落としにくいように工夫されているのです。これは、視力が低下した方だけでなく、背が低い方や車椅子を利用している方、かがむ動作が困難な方など、庫内全体を見渡しにくいと感じる方々にとって大きなメリットとなります。

「腰を曲げずに冷凍品が取り出せて助かります」

腰を痛めてから、かがむ動作がつらくなりました。特に冷蔵庫の下段、冷凍庫や野菜室の利用が億劫でした。今の冷蔵庫は、下段の引き出しがスムーズに開けられるだけでなく、引き出しの高さや構造が工夫されていて、かがまなくても中身がある程度見渡せ、手も届きやすいです。自動製氷機能も、以前のようにかがんで給水タンクを取り出す必要がなくなり、とても助かっています。(60代女性、主婦)

冷凍室や野菜室が下段にあるタイプの冷蔵庫は多いですが、UDに配慮されたモデルでは、引き出しを軽い力で開けられるレール構造や、奥に入れたものが取り出しやすいように工夫された引き出しの内部構造が採用されています。また、給水タンクが取り出しやすい位置にあったり、自動製氷機能が搭載されていたりすることで、かがむ頻度や負担を減らすことができます。これは、腰や膝に不安がある方、車椅子を利用している方などにとって、日々の操作負担を軽減する重要なポイントとなります。

専門的な視点からの補足

ユニバーサルデザインにおける冷蔵庫の設計では、単に特定の機能を追加するだけでなく、様々な身体能力や認知能力を持つ人々が、製品を安全に、効率的に、そして快適に使えるように、製品全体にわたる配慮が行われます。

例えば、ドアの開閉アシスト機能は、力の弱い方を支援するだけでなく、半ドアを防ぐことで食品の品質保持や節電にも貢献します。庫内照明の工夫は、見やすさを向上させるだけでなく、食品の在庫管理を容易にし、フードロス削減にもつながる可能性があります。操作パネルの文字サイズや配置、音声案内機能などは、視覚障がいや認知機能の低下がある方にとって、正確な温度設定やモード選択を行う上で不可欠な要素となります。

これらのUDは、特定の利用者層のためだけでなく、例えば両手がふさがっている時に肘でドアを開けたい、一時的に怪我をして手が使いにくい、といった誰もが経験しうる状況においても、製品の使いやすさを向上させる側面を持っています。

まとめ:UD冷蔵庫がもたらす安心と快適さ

UD冷蔵庫の利用者の声からは、単なる「便利」を超えた、日々の生活における「安心」や「快適さ」がもたらされていることが伝わってきます。重いドアや見えにくい庫内といった小さな困りごとが解消されることで、自分でできることが増え、自立した生活を維持することにつながります。

製品選びにおいては、カタログ上のUD機能表示だけでなく、実際にどのように使われているのか、どんな困りごとが解決されたのかといった利用者の具体的な声やレビューが、大変参考になります。「UD家電 みんなの声」では、今後も様々なUD家電に関する利用者の生の声を集め、信頼できる情報を提供してまいります。冷蔵庫の買い替えや導入を検討される際には、ぜひユニバーサルデザインの視点も取り入れてみてください。